現在IT業界は深刻な人材不足に陥っているとされています。そんな中、ITエンジニアに憧れを持ち、異業種からの転職を目指す人もいますが、未経験からのITエンジニアへの転職は可能なのでしょうか?この記事ではITエンジニアへの転職の方法を見ていきます。また、ここではITエンジニアは主にプログラマやシステムエンジニアなどプログラミングを扱う仕事を指すこととします。
自分で学習しているかどうか
ITエンジニアの世界は必要な知識が膨大で、プロのエンジニアでも日々新しい技術を学んでいます。新卒などの若い世代であれば入社後の教育で覚えていけばよいと会社に判断されて入社が叶う場合がありますが、ある程度年齢を経た30代前後の社会人の場合、転職で入ってくる人材は即戦力として期待されます。
ですので実務未経験の上にプログラミング学習の経験が無いと門前払いを食らってしまうのが現実です。「ITの世界に興味がある」などの漠然とした動機だけあって自分では何も勉強していないとなると転職の実現は厳しいでしょう。
ITエンジニアの転職はスクールが近道
今、ITエンジニア(特にプログラマ)への転職を支援する私営のプログラミングスクールが人気を博しています。多くのスクールが数カ月などの比較的短い期間で初心者がプロのプログラマとして活躍できるまでに育てる講座を開いており、そこでプログラミング技術を学んで、自分なりの作品を作ることで、転職活動の際に自らの技術を証明するためのポートフォリオとして活用することができます。
また、プログラミング学習については独学という方法もあります。今ではプログラミング関連の書籍やWEB上の学習サイトが充実していますが、一人で知識を身に付けていくとなると時間がかかってしまいます。社会人の方ならなおさら時間との兼ね合いが難しいでしょう。
ですから、ITエンジニアへの転職を果たすためにプログラミングを学習したいのならスクールに通うべきです。プログラミングスクールの講師は現役のプログラマであることが多く、プログラミング学習のつまずきやすい点をしっかりフォローし、効率良い学習をサポートしてくれます。
また、プログラミングスクールには教室に通って学ぶ通学型だけではなく、通学不要のオンラインの講座も用意しているところもあるので、これならスケジュールがシビアな社会人の方も無理なく学習を続けることができます。
転職活動はエージェントに頼るべき
ITエンジニア未経験の場合、自分がやりたいことのために何を学ばなければならないのかが分からない、ということがよくあります。その場合はITエンジニア専門の転職エージェントにカウンセリングを受けることにより、自分が何をしなければならないのかがはっきりします。
また、企業が転職エージェントに求人情報を寄せるにはお金がかかります。いわゆるブラック企業は人材を採用する際にあまりお金をかけたがらない傾向にある一方、転職エージェントに紹介してもらう企業にはホワイト企業が多いです。ホワイト企業は人を大切にするので、採用の段階から転職エージェントにお金をかけるのです。ブラック企業を避けるという点でもIT業界専門の転職エージェントを活用するといいでしょう。
会社に属することが全てではない
転職というと、今いる会社から他の会社に籍を移すというイメージが強いですが、ITエンジニアの場合はフリーランスという働き方もあります。フリーランスとは、会社に属さずに自らのスキルを顧客に提供する働き方や、そのような働き方をする人のことを言います。
ITエンジニアの中でも、特にWEBエンジニアはパソコン一つで仕事が完結するので、いつでもどこでも仕事ができ、時間・場所に囚われない働き方として注目を浴びています。またWEBプログラミングはプログラミングの中でも初心者が取り組みやすい分野とされていて、WEBサイト開発やWEBデザインの会社に転職する際も年齢による制限がそれほど厳しくありません。
先ほどプログラミングスクールに通うことを紹介しましたが、このようなスクールにはWEBエンジニアに必要なスキルを学ぶ講座が用意されているのがほとんどです。
また、WEBサイトコーディングやWEBデザインのスキルが身に付けば、クラウドワークスなどのビジネスマッチングサービスで案件を獲得して収入を稼ぐこともできます。これならたとえ学習中の身であっても案件を通じて経験を積める上にお金まで稼ぐことができるので、フリーランスへの近道となります。
いかがでしょうか?未経験からのITエンジニアへの転職は年齢によって事情が変わってきます。また年齢問わずその動機も重要で、たとえ未経験でも自分でプログラミングを学習する、プログラミングを使ってアプリや何らかのサービスを作ってみるといった自発的な姿勢が転職の際に評価につながります。結論としては自分次第で未経験からのITエンジニアの転職の道は広がっていく、ということになります。